認知症ケア専門士

認知症ケア専門士とは、平成15年に一般社団法人・日本認知症ケア学会が定めた民間資格です。高齢化社会を迎え、年々増加している認知症についてのエキスパートを養成し、日本国内の認知症ケアの貢献に役立てる目的があります。

介護関連資格の中でも、認知症に特化している点が特徴的です。認知症の原因から認知症患者への適切な対応・ケアの方法を知っていて、実践できるのがこの資格の持ち主です。

認知症ケア専門士になるためには、日本認知症ケア学会が定める試験に合格する必要があります。

試験を受けるための必要条件

認知症ケア専門士の受験資格は以下の通りです。

  • 認知症ケアに関連する施設等において、過去10年間で3年以上の認知症ケアの実務経験のある者。

それ以外の条件は特にありませんので、上記の条件を満たしていれば誰でも受験することが可能です。

試験要項

1次試験は、朝9時頃から夕方まで「認知症ケアの基礎」「認知症ケアの実際Ⅰ:総論」「認知症ケアの実際Ⅱ」「認知症ケアにおける社会資源」の4科目の筆記試験が行われます。この4科目は、一度に全てを合格しなければならないわけではありません。

各分野、7割以上の正答数で合格となります。1分野でも7割以下であれば、筆記試験は不合格ですが、5年間は各科目の合格が有効となっているため次年度に再チャレンジする場合は、既に合格している科目は免除となります。

受験の申し込みをする際は、科目ごとに3,000円かかります。免除制度があることから、任意の科目のみ申し込むことが可能です。

2次試験は、論文の提出のほか、5~6人で認知症についてのグループディスカッションがあります。テーマは「認知症の人が突然暴力をふるってきたらどうするか」など、その時によって様々です。

ご自身の認知症に対する考え方が適切かどうかや、グループの人と協力しあって、お互いに意見を出し合い、皆で考えをまとめていくコミュニケーション力などが試されます。

日本認知症ケア学会が開いている資格専用のHPから申し込むことができます。試験には「1次試験(筆記のみ)」「2次試験(論述・面接)」があります。1次・2次試験の過去5年間の試験日は以下の通りです。

年度 1次試験 2次試験
平成24(2012)年 7月1日(日) 11月25日(日)
平成25(2013)年 7月7(日) 12月1日(日)
平成26(2014)年 7月6日(日) 11月30日(日)
平成27(2015)年 7月5日(日) 11月29日(日)
平成28(2016)年 7月3日(日) 11月27日(日)

2次試験合格後に、晴れて認知症ケア専門士の登録を行うことができます。資格の有効期限は5年間です。

都度更新が必要で、更新するためには日本認知症ケア学会が主催するセミナーなどに参加して「特定の単位を取得する」ことが必要です。

資格取得後も、常に新しい知識を学び続けることが必須の資格です。合格率は40~60%前後と、やや難易度が高いです。

期間

認知症ケア専門士に関しては、合格のための養成講座を開いているスクールが少なく、公式のテキストをもとに独学で臨むのが一般的です。

独学で勉強する際は、3か月~半年ほど時間をかける人が多いです。

費用

スクール費用は、およそ30,000円~60,000円で、2~3か月かけて10数回の講義を行っていきます。テキストは1冊2,000円ほどです。基本の重要事項がポイントのように書かれているテキストのほかに、試験前は予想問題集つきのテキストで勉強するのがおすすめです。

資格取得後はこんな風に働く!

すでに介護福祉士など国家資格を取得している方が、スキルアップのために目指すケースが多くあります。そのため取得後は、介護の現場で認知症の知識について周りの人たちに指導することができたり、認知症患者の対応を任されたりといったことがあるでしょう。