生活相談員などの国家資格

厳密には「生活相談員」という資格はありません。生活相談員とは職種の名称のことです。仕事内容を一言で表すと「介護施設と入居希望者をつなぐ架け橋」です。さしあたっては、要介護者が介護施設への入居に当たり、必要な手続きや各機関との連携を取るなどの業務を行います。

生活相談員の職種に就くには、以下の資格が必要です。

  1. 社会福祉士
  2. 精神保健福祉士
  3. 社会福祉主事任用資格

これらの資格は、社会福祉法や厚生労働省によって定められています。

また、地域や自治体の定めによっては、上記の資格がなくとも下記の資格を持っていることで生活相談員として認められるケースもあります。

  • ケアマネジャー
  • 介護福祉士
  • ケアプラン作成の実務経験が1年以上
  • 福祉施設の施設長経験者

上記の有資格者でも、地域によっては「経験年数」などの条件が付加される場合があります。詳細を知りたいときは、各自治体の福祉関連窓口に問い合わせてみましょう。

1. 社会福祉士とは

生活相談員として認められる資格の一つ「社会福祉士」。社会福祉士は、公益財団法人・社会福祉振興・試験センターが定めている国家試験です。「社会福祉士及び介護福祉士法」が制定された1987年から始まりました。社会福祉士は「ソーシャルワーカー」とも呼ばれ、社会福祉支援全般に携わる資格です。

一言で言うと「要介護者のためのアドバイザー」です。介護が必要な方からの相談に対して、一人ひとりの状況に応じた適切な助言をしたり、必要に応じて社会福祉支援を行ったりしています。必要であると判断した場合は、要介護者と医療機関や行政間のやりとりを取りまとめることもあります。

社会福祉士の資格取得後は、特別養護老人ホームや病院、デイサービスセンターなどで要介護者の支援を行うソーシャルワーカーとして活躍することが多いです。

試験を受けるための必要条件

社会福祉士になるためには、以下の受験資格をクリアしていなければなりません。

  1. 4年制大学を卒業した方(科目の指定あり)
  2. 2年制短期大学等で指定科目を修めて卒業し、指定の施設において2年以上(又は1年以上)相談援助の業務に従事した方
  3. 社会福祉士短期養成施設(半年以上)を卒業した方
  4. 社会福祉士一般養成施設(1年以上)を卒業した方

上記の受験資格を有し、社会福祉士国家試験に合格すると、晴れて社会福祉士として登録することができます。国家資格のため、資格を持つ人以外が「社会福祉士」を名乗ることはできません。

試験要項

社会福祉士試験の申込は、社会福祉振興・試験センターのHPから行うことができます。毎年9月上旬~10月上旬の約一か月間、申し込みを受け付けています。

合格率は25~30%前後と、やや難易度が高く、特に近年は試験範囲が広がるなどして合格率が下がる傾向にあります。

※過去5年間の試験日程は以下の通りです。

年度 日程
平成24(2012)年度 平成25(2013)年1月26日(土)、1月26日(日)
平成25(2013)年度 平成26(2014)年度1月25日(土)、1月26日(日)
平成26(2014)年度 平成27(2015)年度1月24日(土)、1月25日(日)
平成27(2015)年度 平成28(2016)年度1月23日(土)、1月24日(日)
平成28(2016)年度 平成29(2017)年度1月29日(日)

試験問題は全部で150問あり、総得点の60%以上、かつ各分野で得点があることが合格基準となります。

試験時間は午前と午後にわかれ、ほぼ一日中かかります。集中力の持続が必要となるでしょう。

期間

社会福祉士を取得するために必要な期間ですが、毎年1月の試験に対して、9~10月から三か月程度で準備する人が多いようです。スクールによっては、そうした短期集中プランから、じっくり腰を据えて1年間学べるコースもあります。

費用

学校に通って学ぶ場合は、200,000円~500,000円ほどになります。

2. 精神保健福祉士とは

社会福祉士と同じく国家資格で、生活相談員としての業務が認められる「精神保健福祉士」。精神保健福祉士は、精神的な障害を持つ要介護者への社会復帰支援などのサポートを行います。

介護分野の中でも「メンタルヘルス」に特化している点が特徴的で、勤務先も精神科のある病院や精神保健福祉センターなどになります。精神的な障害のある方々が少しでも充実した社会生活を送れるようにするのが、精神保健福祉士としての役割です。

試験を受けるための必要条件

精神保健福祉士になるためには、以下の受験資格をクリアしていなければなりません。

  1. 4年制大学を卒業した方(科目の指定あり)
  2. 2年制短期大学等で指定科目を修めて卒業し、指定施設で2年以上相談援助の業務に従事した者
  3. 精神保健福祉士短期養成施設(半年以上)を卒業した者
  4. 精神保健福祉士一般養成施設(1年以上)を卒業した者

上記の受験資格を有し、精神保健福祉士試験に合格すると、晴れて精神保健福祉士として登録することができます。国家資格のため、資格を持つ人以外が「精神保健福祉士」を名乗ることはできません。

試験要項

精神保健福祉士試験は、社会福祉振興・試験センターのHPから申し込みを行うことができます。社会福祉士と同時に申し込むことも可能です。毎年9月上旬~10月上旬の約一か月間、申し込みを受け付けています。

受験料に関しては、精神保健福祉士のみ受験する場合は16,400円、社会福祉士と同時にチャレンジする場合は20,020円(精神保健福祉士:13,190+社会福祉士:6,830)かかります。合格率は60%前後です。

過去5年間の試験日程

試験問題は1問1点、163満点で2日間にわたって行われます。合格点は、総得点の6割以上です。1日目、2日目と日程が異なる分、長丁場となりますがしっかり対策をしてから臨むようにしましょう。

期間

精神保健福祉士を取得するために必要な期間ですが、毎年1月の試験に対して、社会福祉士と同じく9~10月頃から準備する人が多いです。学校によっては、短期集中プランから、1年単位で週1回ペースなどしっかり学べるコースもあります。

費用

学校に通って合格を目指す場合、費用は200,000円~500,000円ほどになります。

資格取得後はこんな風に働く!

精神科を有する総合病院など医療機関において、精神障害を持つ方のサポート業務を行う人が多いです。そのほか、特別養護老人ホームや、近年では企業においてもメンタルヘルスの問題が危惧されており、そうした場所でも需要の高いお仕事です。

神奈川でおすすめな介護資格が取れる学校5選